放射線部

特色

 放射線部のスタッフは、放射線診断医、放射線治療医、診療放射線技師、看護師、事務員で構成されており、お互い連携し安心できる検査、治療を目指して業務を行っております。

 様々な機器機能を把握・活用し、放射線部門の多くの検査に対応可能となっています。また、地域の医療施設と連携し、CT、核医学、骨密度検査の依頼を受けています。

主な業務

一般撮影検査(移動型X線撮影装置、歯科用撮影装置含む)
乳房X線撮影(マンモグラフィ)

 乳房のX線撮影のことで、専用の装置で撮影を行います。手で触れてもわからないような、小さな病変を見つけることが可能です。

骨密度測定(DEXA)法

 骨の密度を測定し、骨の中にあるカルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分がどのくらいあるのかを測定する検査です。骨塩量測定、BMD測定と言ったりもします。加齢、ホルモンバランスの異常による骨の変化、骨粗しょう症の診断をします。骨密度を測定する方法にはエックス線、CT、超音波などを用いるさまざまな方法があります。当センターではエックス線を用いて腰椎、または股関節の骨密度を測定しています。骨密度の検査時間は5分から10分程度です。

透視検査

 エックス線透視検査では、バリウムと発泡剤(胃を膨らます為のお薬)を飲んで行う胃透視検査、大腸にバリウムと空気を注入して行う注腸検査、嚥下造影検査、透析患者さんのシャント(動脈と静脈を直接繋ぎ合わせた血管)造影や血管形成術、整形分野では骨折・脱臼した患者さんに対する整復術や、腰痛などに対する神経根ブロックなど、様々な検査や治療を各診療科と連携して行っています。

CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)

 CT検査は、エックス線を使って身体の断面を撮影する検査です。撮影時間はMRIより短く、一回の息止めで広範囲な撮影が可能です。体内の様々な病巣を発見することができますが、特に大動脈・気管支・肺などの胸部、肝臓・腎臓などの腹部の病変に関しては、優れた描出能が知られています。造影剤の急速注入との併用により、臓器、血管の3次元画像、心臓血管画像の作製が可能です。

MRI(MRI=Magnetic Reasonance Imaging:磁気共鳴画像)

 MRIは、磁石と電波を利用して、体内に最も多く存在する水素原子から得られた情報を基にコンピュータで画像を作成しています。MRIの特徴は、エックス線を使用せずに直接任意方向からの断面像が得られ、病変と正常組織の違いを良好なコントラスト(識別能)で描出することが可能です。
 様々な病巣を発見することができますが、特に脳や、脊椎、四肢、また子宮、卵巣、前立腺等の骨盤腔に生じた病変に関して優れた描出能が知られています。急性期脳梗塞には不可欠な検査です。
 MRI検査は撮影方法や撮影方向が多様にあるため、一度の検査に20分から50分ほどかかります。そのため検査は基本的に予約制です。

核医学検査(RI検査)

 ごく微量のガンマ線という放射線を出す物質を含んだ放射性医薬品を体内に投与して、病気の診断をする検査法です。
 体内に投与された放射性医薬品の分布を画像化したり、数値化することで疾病の診断、血流や代謝などの機能情報を早期に捉えることが出来ます。 また、検査に使用される放射線による被ばくも少ない低侵襲の検査です。

血管撮影

 血管撮影とはエックス線を用いて血管の状態を診断する検査方法です。しかし、血管は通常のエックス線撮影では、観察することができません。そこで、足の付け根(鼠径部)や肘などの血管にカテーテル(細い管)を挿入して造影剤(エックス線に写る物質)を注入しエックス線撮影を行い、血管の状態を診断します。
 また、IVRと呼ばれる、血管内治療も行われています。血管内治療はカテーテルを通して血管を詰めたり、逆に拡張するなどをして行うため低浸襲の治療です。

リニアック(放射線治療)

 放射線治療は外科治療、化学療法と並ぶ治療法です。手術と比較すれば、体をほとんど傷つけずに、そして正常な機能をそこなわずに治療をすることができます。放射線治療は手術と同じように局所治療の一つであり手術や化学療法と併用して、大きな効果をあげることができます。また腫瘍種類によっては、放射線治療単独で治すこともあります。通常、放射線は目に見えませんし、痛みを感じることもありません。

  • PET(陽電子断層撮影装置)に関しては、他地域(和歌山市、松阪市以遠)での受診が必要となります。
  • 以下の項目に該当する方は、事前にスタッフにお申し出ください。
    • 妊婦および妊娠の可能性がある方
    • 体内植え込み型除細動器、体内金属をご使用の方
    • 造影剤副作用を経験したことがある方
    • 聴力(補聴器使用)の低い方